店 名
つるかめ鮨
寿司
火曜日(臨時休業あり)
定休日
昼11:30~14:30
夜 17:00~22:00(※当分のあいだL.O21:00)
営業時間
お店からの一言
三陸をはじめとした海の幸、握り寿司、海鮮丼等を提供しています。
大小宴会ができる、小上がり席の個室もあります。
本記事は2020年9月に作成されたインタビュー記事です。
リピーターも多く通う味と人情の店
陸前高田市の中心市街地、公園沿いの通りにあるつるかめ鮨。シンプルな和風の平屋建てにのれんがかかり、お客さまを出迎える。店舗前のスペースには、鶴と亀の描かれた顔をはめるパネルが設置してあり、つるかめ鮨の名物となっているのだ。
店主の阿部和明さんと、長男の真一郎さんが握ったお寿司と海鮮丼を中心に、地元の食材を使った海の幸を提供している。陸前高田市民だけではなく、遠方からの来客も非常に多い。看板にかかげられた「味と人情の店」の言葉の通り、店主の阿部さんの人情に触れ、その味を体感したお客さんが自然と集まってくるのだ。
つるかめ鮨は、現在の店主である阿部和明さんが1981年に高田町にオープンした。東日本大震災により店舗を流失してしまい、一時は別の仕事も検討したそうだ。長男の真一郎さんに「これからは別々の道を」と告げたものの、再出店を誘う声が舞い込んだことで、腹をくくった。真一郎さんは運転手の仕事をしていたが、解雇されたところを熱心に誘い、再び親子で店に立った。
陸前高田未来商店街に加わったつるかめ鮨は、プレハブの店舗で2階建て。畳敷きの2階では、約30人が飲み食いすることができた。仮設店舗での再会後には、全国各地から本当に多くの方が店に訪れてくれた。
震災前、震災後も店を構えるために何度か借金をしていたため、自力での本設店舗再建はほぼ不可能と考えていた阿部さん。支援事業や補助金を受け、2018年に本設店舗をオープンした。陸前高田は海の幸のイメージをもつ方が多いかと思うが、実のところその味を楽しめる店舗は意外に少ない。特に、握り鮨や海鮮丼として楽しめる店舗は限られており、純粋に新鮮な魚介類を楽しむことができるのがつるかめ鮨の特徴だ。分厚く切られたネタに、笑顔が溢れ出す。
鶴亀鮨の名物のひとつ「愛のナイアガラ」は、船出の見送りの際に使う紙テープを使ったサービスで、来店者との記念撮影の際に花を添えている。お客さまとの手紙の交流も多いそうだ。つるかめ鮨の味と人情に触れた方は、リピーターになること間違い無いだろう。
上記写真は、仮設店舗時代の貴重な写真。愛のナイアガラでお客さまをもてなす。