店 名
㈱山十(伊東文具店)
オフィス用品販売
日曜日
定休日
8:30~17:30
営業時間
お店からの一言
地域密着型で、文具・事務所関連商品を取り扱っています。官公庁、学校、事務所への訪問営業も行っています。
本記事は2020年7月に作成されたインタビュー記事です。
市民に寄り添った文具・本の店
アバッセたかたの中に、売り場面積の広い文具と本の店がある。株式会社山十の伊東文具店だ。インターネットと電子書籍が普及した現代で、実際に書籍を手にとるという機会は減少傾向にあるのではないだろうか。整然と並べられた書籍をみると、どこか高揚するものがある。
店内には、本・文具の他、オフィス用品や、地元アーティストの楽曲や地元出身の漫画家が書いた漫画まで並んでいる。文具・本屋としての需要に応えるだけでなく、地元にも特化した形の店なのだ。
旅先で本屋に入るというのは、少ないかもしれない。だが、一般には流通していない地元ならではアイテムもあるので、お土産としても利用できる。むしろここは一見の価値があるだろう。
創業が1961年。今からおよそ60年前に、山十はスタートした。もともとは文房具のみを取り扱っている店を経営していた。その後、文房具の隣りで本屋を出し、震災前は駅通りで文具と本を中心に展開してきた。平成の時代に入ると、株式会社化し、複合商業施設のリプルができたことで本屋部分を移転した。震災直前には、文具の専門店と本・文具の複合店と2店舗を経営していたという。
東日本大震災後には、わずか9坪ほどのプレハブで文具だけを置いて再開。
「その後お客さんからの要望もあり、ちょっと広くするために場所を探して、竹駒の駅のところを借りて、30坪くらいのプレハブに移転をして、文具と本もスタートしました。そこから1年くらいして、最後の仮設に移りました。仮設で3店舗営業して、最終的にここに来た形です」
アバッセたかたの中で、本設オープンとなった伊東文具店。ただ、時代は逆風だ。本の業界はここ何十年と右肩下がり。書店数も減少しているのが現状である。一方で、店舗面積は拡大、大型化が進行している。小さい書店が消えてしまってきているのだ。
「陸前高田の場合は、本屋さんが1店舗しかない。まだまだお客さんに必要とされているので、なんとか維持できるくらいの形にはなっています。店売りだけじゃなくて営業をしたり、学校、図書館を回ったり、教科書もやったり、そういった部分もあるので、トータルしてはなんとか成り立っていますね」
店内をよく見てみると豊富な文房具が売り場面積も比較的大きくとられている。鉛筆やボールペンの名入れサービスも行なっている。地元アーティストの楽曲も取り扱い、地元出身の漫画家が書いている書籍も特設棚を作っていた。オリジナルグッズも多数販売している。
一般的な文具店・本屋よりも、より市民に寄り添った形なのだろう。お土産ものとしても購入できるものもあるので、市内外の方に立ち寄っていただきたい。